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日本とリトアニア、美術への関わり方の違い

日本とリトアニア、美術への関わり方の違い

こんにちは。デザイナーのアナです。

私はデザイナーになってから、デザインの細かなところまで気づくようになりました。

出生地や住む場所よって、デザインに対する見方が変わってくると思いますが、それがこの仕事に役立っています。

先日、日本でデザイナーとして1年間働いた後、1ヶ月ほど母国のリトアニアに帰郷しました。

滞在中、多くの興味深いデザインを見つけたので、写真を見ながらその説明をしたいと思います。
(他のヨーロッパ諸国と生活環境が類似しているため、デザインにおいても共通する部分があるのです。)

世界の反対側にある国同士のデザインは、”白と黒”のように全く異なるものだとイメージする人も多いかもしれませんが、実はそうでもないのです。
日本とリトアニア(北ヨーロッパ)のデザインの類似点については、次回の記事で紹介します。

今回は、この二国間で「美しさ」がどのように捉えられているかについて見てみましょう。

気候の変動がデザインの相違性を産む


その国のデザインに最大の影響を及ぼすのは自然です。

北に位置するリトアニアは、一年の半分が冬のため、 日本とは対照的に、リトアニアの伝統的なデザインには鮮やかな色があまりなく、色数自体が少ないのが特徴です。

例えば天然の木の色や褐色であったり、紅葉と収穫時をイメージする濃い緑、茶色、オレンジから赤へのバリエーションを示す色が多いです。
リトアニア人の色の使い方としては、素材そのものを生かした自然な色を使い、あまり染色などの加工をしない、という傾向があります。

例えば、リネンは世界でとても人気がありますが、リネンで有名なリトアニアでは、ピンクや黄色に染色されたリネンドレスを着ることはめったにありません。
素材そのもののグレーがかったベージュ色のリネンが多いです。

アートで人体のモチーフを使用する


次に、私自身は国が生み出す芸術作品については、その殆どのモチーフとなっているのは動植物だと考えていますが、 リトアニアでは植物が咲く期間が短いため、人の体に多くのインスピレーションを受けると見受けられます。

人間の脚や腕のパターンを使ったストリートアートや、壁にぶら下がっている顎の彫刻など、多くのストリートアートが見られるでしょう。

こうした形で、私の国では様々な体の見せ方をアートにしていますが、日本では怖く見えるかもしれません。

怖い vs かわいい?


日本に住み始めてから、下の写真のようキャラクターは怖いと思うようになりましたが、リトアニアでは普通です。このキャラクターはリトアニアでは国民的に有名で日本でのアンパンマンのような存在です!!!

リトアニアでは漫画やキャラクターは、まったく可愛くない、実際の人間のプロポーションに近いものが一般的です。
ヨーロッパでは一般的に、可愛いデザインは人気がないため、ありません。
可愛いというより、かっこよくて強いイメージのものが好まれます。

例えば、DYIで椅子を作るとします。
日本では”キャラクターが作り方を説明する”という説明書があるのに対し、リトアニアでは”文字とアイコンのみ”というように対照的な説明書しかありません。

また、リトアニアの企業や地方自治体がマスコットを作ったり、ロゴや会社のデザインに優しいパステルカラーを取り入れたりすることは滅多になく、逆にエッジの効いた形やコントラストのある色味を好みます。

影と光のコントラストが強い vs 明るいデザイン


日本では女性向けのデザインなどは明るく、優しい色を使用することで、柔らかく見せる傾向がありますが、北ヨーロッパのリトアニアでは、デザインのカテゴリーは関係なく暗く工業的な色を使用します。

冬の期間が長く、悪天候が多いため、リトアニアでは汚れが見えにくく、かつ空が暗くても目立つ色を選択する傾向があります。
そのため、コントラスト色がこういった問題の素晴らしい解決策になるのです。

例えば、外張りポスターや看板などのデザインで明るい黄色と黒色か、水色と濃い茶色などのセット使いがよく見られます。
車や服の色味を選ぶ時同じにも考え方を持っています。
コントラストは、北ヨーロッパでクールでシャープに見せられるという点で人気があります。

ストリートアートが大好きなリトアニア人


日本で町中を歩いているとあまりストリートアートは見かけませんが、リトアニアでは町のいたるとこでストリートアートを見かけます。

15年前にストリートグラフィティブームがあって、外の壁に絵を描く人がとても増えました。
当時、このアートを描いた人たちは皆センスがあるわけではないので、絵のレベルがまちまちでした。
現在ではアートのレベルも上がって面白くて綺麗なアートになりました。

リトアニアストリートアートをもっと見る ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

https://www.lithuania.travel/en/category/street-art 

https://www.golivegotravel.nl/en/europe/alternative-vilnius-street-art/


日本もリトアニアもそれぞれの地域で自然と共に培われたデザインの独自性を持っており、一見の価値があります。
世界中の人々が自分たちの文化をみんなと共有し、お互いをよりよく理解できるようになることを期待しています。

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